2012年8月3日金曜日

星界の紋章

できるだけ早く更新を心がける
 こちらを読んだのは中学生の頃。かなり嵌った小説でした。確か、アニメにもなっていたはず。星雲賞受賞作
 うーん星雲賞受賞作はやっぱり面白いと今更ながらに実感。読んでないのも試してみようと決意



題名
 星界の紋章 1~3巻
著者
 森岡浩之
ジャンル
 SF
評価
 90点 名作!

あらすじ
 惑星マーティンに訪れた侵略者アーヴ。
 遺伝子改良によって宇宙に適応した人類は絶大な戦力を持ってマーティンに降伏を迫る。ときの惑星主席はこの事態に対して降伏を選択、しかしその決断は彼の息子であるジントを数奇な運命へと導いていく事になる。
 運命のいたずらでアーヴが支配する帝国の貴族となったジントは少年から青年へと成長を遂げ、星々を渡る冒険を経験することになる。

感想
 表紙もこんな感じだし、内容も一纏めでいえば美少女異星人との逃避行なので今時でいえば、ありがちなラノベになるのかもしれないが、星界の紋章はSF(スペース・オペラ)作品としても優れていると自分は思う。
 一線を画しているのはそのディテールの濃さ。
 よく練られた世界観の描写は読んでいるだけでアーヴ世界の情景が浮かんでくるようだし、アーヴという人工種族の奇妙な生態や各々用意されたSFガジェットも楽しげだ。平面航法などもワープという一言では済まさず、それを前提として組み上げられている戦争の風景などはSFの醍醐味ともいえるものだと思う。そして何よりも凄いのは、端々に挿入されるアーヴ語。異国情緒溢れる音感は設定のみならず、キャラクター自体も生き生きとしてくる風情があった。

 その世界観で描かれる冒険行は、ストーリ自体は特筆するところはないと思うが、前述のとおり生き生きとしたキャラクター同士のやりとりや、所々に垣間見える精巧な世界観が光り、またテンポもいいのですいすいと読み進めてしまう楽しさがあった。

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