こちらもつい最近読了した作品
以前書いたレインツリーの国と同じ作者
題名
フリーター家を買う
著者
有川浩
ジャンル
青春、家族
評価
85点 名作
あらすじ
平凡に大学卒業し、そこそこの会社に就職するもそこの社風が合わないと感じあっさり退職した主人公。根気のない彼への世間の風当たりは強く、中々再就職出来ない中で少しずつ意欲を失い、フリーターとして職を転々としながら日々を漫然と過ごしていく。
しかしそんなある日、母が精神を病んで寝込んでしまう。
今までずっと家族を支えてきてくれた母の危機に、フリーターは一心奮起して仕事を見つけ、母のために何かしようと決意することになる。
感想
なんだかすごくリアリティのある話というか、面白かった。
少しずつ堕落していく主人公と、それで病んでしまう母親、不理解な父親に、嫁いだやり手の姉。それぞれが個性的なキャラクターで読んでいくごとに、ああこういう奴いるなぁと思える程に普通で欠点があってそれでも美点もあるのがよかった。
物語の展開はものすごくオードソックスだったが、そこに筆力が加わってリアリティのあるものになっている。挫折から立ち上がり、そして軌道に乗り、また家族の縁を繋ぎ直すという一連の展開に何故だかじぃーんとしてしまった。
全体を通してテンポのいい展開と、わかりやすいキャラクターの織りなす物語はきっと誰でも楽しめる一品だと思う。名作!85点
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