2012年8月11日土曜日

天冥の標


時砂の王と同じ作者の本。全10巻と最初に銘打たれていて
今は、1巻が上下、2巻、3巻、4巻、5巻、6巻part1まで出てる。もうすぐpart2が出るので後2冊なのかな?流石に10巻まではないと思うけども
日本では滅多にないスケールの大きなSF。まずは1巻から

自分でも読んでて頭がこんがらがるのでそのうちネタバレ全開設定を纏めたいなぁ

 

題名
 天冥の標 1 上下
著者
 小川一水
ジャンル
 SF
評価
 70点 良作

あらすじ
 長いし分かり難いのでシリーズ全体と2つに分ける

<天冥の標>シリーズの解説
 時系列で並べるとこんな感じ(5巻)→→→2巻→3巻→4巻→5巻→6巻→→→1巻上下
 なので正直1巻を読んだだけだとちんぷんかんぷんというか、謎が多すぎて意味不明になる。そうはいってもやはり物語の構成として1から読み進めないと、少しずつ紐解かれていく謎についていけないだろう。
 肝心の世界観を説明すると完全にネタバレになるが、簡単に説明すると銀河規模の戦争に巻き込まれてしまった人類のお話(なのかなー?)
 時系列凖に並べたものの、SF的スケールで物語が進むので数百年程度隔ててるのも珍しくない。そのため同じ登場人物が出ることはほぼないが、血のつながりがあったりするのは少しにんまりしてしまう

<天冥の標1>
 1と銘打たれてはいるものの、既刊の中では一番遠未来に当たる作品。
 物語の始まりは、惑星ハーブCに植民した人類の中で統治機構に反発する一族の住まうセナーナという港町で始まる。そこで医者をしていたセアキという男は、あるとき奇妙な伝染病に出くわして、その発生源を調べていく内にイサリという奇怪な生物に遭遇することになる。
 謎が謎を呼ぶ第一作で、圧政を行う領主への反乱の最中もこのハーブCと呼ばれる植民地が余りに謎にみちていることが次々と明らかになっていき、そして最後は……

感想
 まさに謎に塗れているという印象なのが本作。後々説明されることになる固有名詞が満載で、少し速読気味で読んだのもあって2度3度読むうちに新たな発見があった。
 物語の展開としては、圧政を行う領主 VS 反旗を翻す地方勢力という構図があり、そこを主人公の医者のセアキや親友でセナーナの有力一族の息子などが駆けまわるのだが、そこで見えるのは変に現実を意識させる部分と異端な部分だ。後々読み返してみると、それらが上手く扱われているのだが、例えば電気羊なんかは初見では単なる小道具なのか伏線の一部なのかは理解できなかった。
 大きな物語の導入部として、幾つもの謎や伏線を仕込んだのは面白かったけれども、単体のストーリーとしては非常に消化不足であり、展開自体も駆け足で何が何だか分からないうちに終わってしまったというのが感想。良作どまりの70点

 






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