2012年8月13日月曜日

天冥の標 3 アウレーリア一統

世間のお休み雰囲気に流されてダレてるなぁ(言い訳。気を引き締めないと
今日はダラダラと三冊本を読んでしまった。感想は明日にでも纏めて
ダラダラと読むのも楽しいのだけれど、いつか書いた通りテーマを決めて何か読もうかなぁ



名前
 天冥の標 3 アウレーリア一統
著者
 小川一水
ジャンル
 SF
評価
 75点 良作

あらすじ
 Ⅱの舞台から数百年。冥王斑と呼ばれたウイルスのパンデミックやらあったものの、無事太陽系への宇宙進出に成功した時代の話。
 時はまさに海賊ならぬ宙族時代。小惑星圏が経済の実権を握る中、ノイジーラント大主教国では肉体改造により真空に適応した《酸素いらず》の国だった。
 海賊狩りの任 にあたる強襲砲艦エスレルのゴスロリ艦長サー・アダムス・アウレーリアは、小惑星エウレカ に暮らす救世群の人々と出会う。 謎の戦艦ドロテア・ワットに繋がる報告書を奪われたと いう彼らの依頼で、アダムスらは海賊の行方を追うことになる。
 少しずつ歴史の影に隠れてきたミスチフが姿を現してくることになる。

感想
 三作目にして一番SFらしい作品かもしれない。
 だが、何か少し設定が無理矢理な気がした。主人公のゴスロリ姿の艦長も、ホモ・レズ放題なノイジーラントの設定も、被害がやべーから宇宙空間での威力兵器の使用禁止も、自然な設定というよりは物語を構成するための無理矢理な流れに見えてしまった。
 とはいえⅠで出てきた酸素いらず(アンチオックス)の連中が出てきたり、ドロテア・ワットでの一悶着、前巻で生まれた救世群のその後が描かれてたりと少しずつ物語が見えてくるのは楽しい。またロイズ非分極保険会社の設定なんかは秀逸だと思った。
 確かに、保険会社というのは特別な存在かもしれない。
 軍隊なら戦争が起きたときに活躍するし、病院も病気になった人がでたときに活躍する。消防隊だって火事が起きたときに活動するけども、保険会社は違う。保険会社は何かを未然に防ぐ事が利益に繋がる。だって保険料払いたくないから。そういう連中が巨大な勢力を構築すれば、世の中を安定させる方向のバイアス、つまり世界警察なるものに一番近いという設定はしっくりときた。
 まぁこの天冥の標におけるロイズは、そう単純な存在ではないようだけれども。
 内容自体は面白く、少しずつ解き明かされていく感じはよかったけれども、何だか腑に落ちない点があったので75点。良作!



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