そろそろ気合イレないと更新が滞りそうな感じで2週間。@2週間で1月だー
知性化戦争シリーズの一作目。日本ではあんまり知られてないのかな?でもSF界では有名なシリーズだと思います。
題名
スタータイド・ライジング 上下
著者
デイヴィット・ブリン
ジャンル
SF
評価
85点。名作!
あらすじ
長くなるので<知性化シリーズ>と<スタータイド・ライジング>に分けて
<知性化シリーズ>
数百年後の未来、人類は異星人とのファーストコンタクトを経験し銀河種族の一員となった。
だがこの銀河世界では良きにつけ悪しきにつけ知性化という事が重きに扱われる世界だった。人類にとって良くも悪くも付き纏う事柄となる。
まず知性化というのは、宇宙にあまねく酸素呼吸種族が野生生物→凖知的種族→従族→主族と経験する階梯で、最初の偉大なる始祖以外はすべて他の知的生命体によって<知性化>されることで凖知的生命体が知的生命体になる輪廻の事である。
しかし人類はその輪廻から外れた鬼子種族であり、そのために庇護を受けることもなく強大が冷酷な列強種族に脅かされる。ただ一方で、人類はこの銀河世界とファースト・コンタクトを行う前に、チンパンジーと海豚という2種族を図らずも知性化していた。そのおかげで、人類は主族の地位を認められて幾つかの惑星への植民権を得ている。
<スタータイド・ライジング>
その知性化世界において、人類は天性の航海士であり独特な感性で知られる銀河中もっとも若い知的生命体・海豚達を載せた探検隊を組織する。それによって幾つかの情報や教訓、戦訓を得ようとしたのだ。
だがその目論見は色んな意味で外れることになる。
海豚と人類の探検隊は、宇宙の彼方で今まで誰も発見したことのなかった、そして銀河中を揺るがすことになるモノを発見してしまったのだ。極秘裏にそれを処理しようとした人類だが、それは儚くも失敗に終わり、発見をめぐって銀河を支配する覇権的な列強主族との戦争になる。
本作はその戦争の最中から、逃げまどう海豚・人類の探検隊のお話。
感想
一作目という事で世界観を読み取るだけでも楽しい。特に多様な生物が面白い。
例えば海豚という知性に俳句を組み合わせることで人間とは違う意識をもたせたり、逆にまったく人間と遠い覇権種族が妙に現代人的な感性を持っていたりと面白みに満ちている。
一方で視点が一々変わるのが少し最初はめまぐるしいが、それもすぐ慣れ一つの場面を濃密な描写を堪能できる。
色々小難しいがストーリーラインは、簡単にいうと人間カッケーな感じのストーリーで、特に難しい哲学もなければ科学的知識も必要ないし、文学的な表現もない(翻訳だからかもしれないが)。翻訳ゆえの読みにくさはついて回るが、濃密かつ創造的な世界観の構築が凄いので85点!名作
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