うぅぅ
題名
天冥の標6 宿怨 PART1
著者
小川一水
ジャンル
SF
評価
75点 良作
あらすじ
前作に引き続いての宇宙が舞台。
因縁の少年少女のボーイミーツガールと、ロイズ―救世群のスレ違いいよいよ激動の時代が始まりそうな予感漂う6巻part1。
感想
あらすじも短いが、内容も前巻とかに比べると濃いわけでもない。
しかし色々なものが拗れていく様が如実に見て取れる。中学生の頃、若きウェルテルの悩みだかを読んだときに、冒頭のあたりで『人が悪意でもっていざこざになることはまれだ。むしろ、誤解が元でもつれる事が多い』という感じの事が書かれていて少年心になるほどと頷いたのを覚えている。
そうなのだ。人間は善良とまではいかなくとも、衣食住揃っている限りはそれほど悪しき事を考える人間は多くない。NHKスペシャルでやっていた人の進化でも、協調することが進化の過程で深く刻みついている種族なのである。
しかしそれが通用するのは、あくまで隣人同士、分かり合える者同士に限られる。知らない相手、それも一方一方に強い劣等感を持っていると、その妄想だけがエスカレーションして篭り成長してしまう。実感が伴う出来事であれば解決のしようもあるが、相手が妄想ならばその根源を退治しようがないのだ。
それは現実においても同様で、例えば韓国なんかがそういう例だろう。彼らは植民地支配されたという劣等感の赴くまま、日本という抽象的存在への異常なまでの被害者意識を育ててしまい、戦後67年経った今も賠償しろ謝罪しろと喚き続けてしまっている。
話が大分逸れてしまったが、本作での救世群も似た立ち位置だ。
最も、彼らの場合は現実の不都合もあり、誤解だけではなく明らかな悪意の介在もある上で、更に被害者意識を育ててしまっているから性質が悪い。1巻の通りにいけば悲惨な未来しか見えないわけだが、ああ彼らにも救いが欲しいなと思う感じでした。part2も読んでから本当の評価かなーと思うpart1で75点良作でー
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