題名
天冥の標 2 救世群
著者
小川一水
ジャンル
SF、ウイルスパニック
評価
90点、名作!
あらすじ
舞台は現代。日本で医者をやっている主人公は、かつての仲間から太平洋上に浮かぶ島で疫病のエピデミックが起きたときき急遽向かう事に。彼はそこでこの疫病の厄介な性質を知ると共に一人の少女をたすけることになる。
しかしこの疫病の影には大きな悪意が潜んでいて
感想
純粋に、疫病が蔓延しパニックに陥りつつも医者達が奮闘する、疫病パニック小説としてもよくできている作品だと思う。シリーズ中唯一の現代を舞台にしてるとあって、他の作品よりとっつきやすく、謎が謎を読んだ1巻はプロローグ的な立ち位置。こちらが真の1巻とでもいうべき作品だろう。
この話も謎が幾つも紛れているが、1巻で出てきた勢力のうちの2つの由来。救世群とリエゾンドクターの起源が分かることになる。
しかしそれよりも、この疫病の原因は実は宇宙からの悪意とも言える存在だという事が分かったり、それに対抗する存在も地球にいることが分かったりという、シリーズ全体の軸足が見えてくるのが大きい。更に後の巻である5巻ぐらいから振り返ると、成る程ー!と思えるのも美味しかった
テンポよく進む上に、ここから現実と別れて天冥の標世界へと進んでいくという標みたいな巻。たぶん今のところこの巻が一番出来がいいので90点!名作
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