2012年7月29日日曜日

ソードアート・オンライン


ネットで話題になってるっぽい作品の感想をば
どうやらアニメになってるらしい、ちょっと冒頭だけ見てみたのだけども(ごめんなさい
原作通りに進めていく感じなのだろうか
ライトノベルと呼ばれる種類のこのソードアート・オンラインだが、最初に読んだのはかなり昔。まだ一番はじめの話だけしか掲載されていない頃の事。まさかあのときには、web上で無料公開されてた小説が単行本になりアニメ化されるようなヒット作になるとは思いもよらず
これからの時代はこういう流れが加速していくんだろうかと遠い目

↓の写真で5冊しかないのは、残りは立ち読み&ネットで読んだのと大差なかったため
集めようと思っていたけども中々難しい。アリシゼーションからは揃える予定



題名
 ソードアート・オンライン
著者
 河原礫
ジャンル
 ファンタジー,SF,ゲーム
評価
 80点

あらすじ
 まず1巻~2、3巻あたりまで描かれるのは表題にもなっているソードアート・オンライン、略してSAOというゲームでの世界の物語。
 近未来、SAOという革新的なVRMMO(ヴァーチャルリアリティマッシブマルチオンラインRPG)にゲーマーな主人公キリトが参加するところから物語が始まる。ゲーム大好きな彼は、このゲームのβテスト(試験プレイみたいなもの)にも参加しており準備ばっちりでゲームオープンの日を迎える。
 しかしそこで出くわしたのは、製作者によるSAOのデス・ゲーム(死んだら現実でもゲームオーバー)化、ゲームから出るためにはSAOをクリアしないといけないという宣言であった。キリトはデス・ゲームと化した世界を生き残るため、βテストで手に入れた知識を縦横に使おうと決意するが、その決意は同時に他の新参プレーヤーを見捨てることに繋がって葛藤を抱く。
 そうありつつも日々前進あるのみ、さもなくば死をという世界で彼はトッププレーヤーとしてゲームクリアに向けて、プレーヤー達の戦闘に経って奮闘するのであった。

 続いて4巻あたりからは、アフルヘイムオンラインというゲームに舞台が変わる。
 こちらはSAO後に出来たゲームであり、前述のデス・ゲームとは関係はない。しかしこのゲームにSAOで出来た嫁が捉えられているという与太話を信じこんだキリト君は一人決意を新たに突撃する。
 アフルヘイムオンラインは、ソードアート・オンラインが剣を中心したファンタジーRPG世界だったのに対して、妖精さん達をベースにした新人類のRPGである。殺伐とした印象はなく、これが一番MMOとしてリアリティがある印象

 更に続いて6巻あたりからはまたまたゲームが変わってガンゲイルオンライン(だったはず)に参加。
 前述の嫁を救助したキリト君だったが、新たな彼女を探しに今度は火薬の匂い漂う銃と男の世界に立ち向かう。しかし元々女顔な彼が、美少女ちっくなアバターを引き当ててしまったりでさあ大変。という話ではないが、とにかく巻き起こった問題であるSAO時代のPK(プレイヤーキラー、要は人殺し)が暗躍している可能性がありとの事で大奮闘。

 そしてそれをも解決して終には9以降のアリシゼーション。
 こちらはゲームの世界を飛び越えて、仮想宇宙とでもいうべき世界での物語。そこに巻き込まれるまでにはまた少し話があるのだが、そこは端折る事にする。
 とにかくこの世界へと突入したキリトは、やはり持ち前のイケメンっぷりと剣の技でクエストの達成に向けて奮闘するのであった。

 感想
 途中からはあらすじが適当になってしまったので、もっとよく知りたいという方は本を読むか他のブログで見て欲しい。
 昔WEBで読んだときには確かアリシゼーションもかなり進んでいて最後の方まで読んだ記憶があるけれども、単行本化したことで大きく話の流れが変わっている(今のところ話の筋は同じような気がするが)。とにかく続刊に期待。
 肝心の感想だが、やはり面白い娯楽作品だというところ。
 いい意味でライトノベルらしく、もったいぶった情景描写や延々と進まないストーリテリングはまったくなくテンポよくオレツエーが味わえる。

 ゲームの世界でという題材自体は昔からあったもののように思える。
 題名は忘れたが、映画でも架空の世界に住んでいて気づいてしまう男を描いた(マトリックスではない)話もあったように思うし、ドラマでも子供の頃に天才テレビくんの後でゲームと現実世界を行き来して最後はどちらが現実か分からなくなるジャニーズドラマ。あるいは天才テレビ君で描かれていた恐竜大陸、ナノセイバー、ジーンダイバー(←この三つは名作だったと思う。また見てみたい)も現実とヴァーチャル・リアリティを行き来するものだった。ゲームでも.hackなどがあり(これは同時期かも)早々新しいテーマではないかもしれない。
 しかし当時読んだときの自分はひどく新鮮さを描いたものだ。
 ある意味、二面性を持つヒーロー象。アメコミなどで描かれる普段は企業の社長だが、夜は人知れず悪を退治するバッドヒーロー。あるいは水戸黄門に通じる、普段は好々爺だがその実天下の副将軍などに似て、一つの人格の中に二面性を持ち合わせたというヒーロー象そのものな感じだった。
 小説に嘘はつきものだが、大抵読んでいてうそ臭いなぁと感じてしまうと、それが始端で話全体への興味を失ってしまうことが多々ある。しかし本作はそれをゲームだからと、ゲーム世代の自分には分かりやすくダイレクトに伝えてくれるのがまた有難い。
 誰しもが勇者になれるゲームの世界。MMOはそれとは事情が違うが、それでもあくまでこの小説の中では普通の少年が、ゲームの世界の中で文字通りの勇者になっていくサクセス・ストーリーに違いなく、やはりそこには端的な爽快感が含まれているように思えた。

 あれこれ小難しく書いたけれども、結局この小説の言い分は娯楽に特化できている部分だと思う。今後もそれを貫いていって欲しい

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