2012年7月29日日曜日

宇宙軍士官学校1-前哨-

今日2冊目
 でたまかっていうラノベを書いた人の作品。10年ぐらい前に読んだはず
 御年54で元警察出身だというので二重の驚き



題名
 宇宙軍士官学校1-前哨-
著者
 鷹見一幸
ジャンル
 SF
評価
 80点

あらすじ
 宇宙からきた異星人<教導者>によって様変わりした世界が舞台。
 そこで治安維持軍の士官だった主人公はあるとき辞令を受け、宇宙軍へと所属することになる。しかしその辞令はもっと上の所から出たもので、主人公は近い未来人類の前哨(スカウト)として活躍することを期待された次世代の士官候補生へと選ばれた事を知る。
 <教導者>達が運営する士官学校で、宇宙戦争の術を学びながら友人関係を深めたりライバル達と切磋琢磨する主人公の姿が描かれている。

感想
 これは素直に面白かった。
 異星人の設定や、SF的ガジェットの各種は特に奇をてらったものはないのだが、そうであるがゆえに読みやすかった。多少、日本人とは~という部分にこだわりのあるのかそういう文章が目立ったが、それも特に気にはならない。
 ストーリーの方は本当に出足というところだが、<エンダーのゲーム>のような学生同士の対戦がありそこで作戦を巡らせる姿などは本当に上手く描かれていたように思う。とはいえ<教導者>や銀河連邦の敵についてはまだ暗いベールがかかっていて、これらは今後の展開に期待。
 知性化シリーズのような多種多様でユニークな知的生命体が現れるのか、それとも教導者のような人間あるいは高位人類的な立ち位置な種族主体になるのか興味が尽きない。
 でたまかでもそうだったか、今作でもへたれすれすれの切れ者主人公。こういうキャラクターは日本の小説ではよく見かけるのだが、海外の小説ではあんまり見かけない気がする。マッチョ信仰の海外と、優男信仰の日本とで文化的な違いが文壇にも現れているのだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿