2012年8月16日木曜日

RDG レッドデータガール


たまたま本屋の平台で並べてあったので買ってみる
今のところは3巻までしか出てないと思いきや、調べると実は5巻まで出ているらしいことに先程きづく。でも新書は高いので、また今度か図書館で借りれるかなぁ
ちなみに、アニメ化もするらしい。そういえば本屋でそんなこと書いて会ったような気もする。アニメ化するから宣伝してたのね

この作者さんは西の善き魔女を大昔に読んだ気がする

    

名前
 RDG レッドデータガール 1~3巻
著者
 荻原規子
ジャンル
 現代、ファンタジー、青春
評価
 80点、良作!

あらすじ
 田舎の神社に住まう、現代人離れした鈴原泉水子(すずはら いずみこ)が主人公。
 運動もダメ、勉強も取り立てて出来ず、友達も少なく引っ込み思案で、パソコンや携帯に触ると謎の現象で故障させてしまう。しかし実はそんな彼女には、彼女も知らない生い立ちや血糖の秘密があって……
 泉水子の学園生活とその周りで巻き起こる伝奇ファンタジー


感想
 3巻までは特別、この本だけのオリジナル!って感じの事柄は出てこないように感じた。
 いい意味で王道伝奇ファンタジー(そもそもこのジャンル自体王道からは程遠いのだろうけども)であり、平凡かそれ以下の主人公とその彼女に眠る才能というか力という設定はテンプレ的だが、やはりテンプレになるだけの魅力を兼ね備えていると思う。
 一日で三冊読み終えただけに文章のテンポはよかった。3巻までだと話の中核?っぽいレッドデータガールな部分には殆ど触れられずじまいなので、どの程度話が進んでいるかは分からないが、取り敢えず主人公の泉水子が前向きに成長している姿は何とも健気で可愛らしい。
 伝奇ファンタジーな設定はいいのだが、反面戦闘シーンなんかはあまりおもしろくなく、色々と演出不足だなぁと思う出来。後2冊も早い内に読みたいと思う。

 

2012年8月15日水曜日

天冥の標6 宿怨 PART1

あああ、気合入れなおさないといかんです
うぅぅ




題名
 天冥の標6 宿怨 PART1
著者
 小川一水
ジャンル
 SF
評価
 75点 良作

あらすじ
 前作に引き続いての宇宙が舞台。
 因縁の少年少女のボーイミーツガールと、ロイズ―救世群のスレ違いいよいよ激動の時代が始まりそうな予感漂う6巻part1。

感想
 あらすじも短いが、内容も前巻とかに比べると濃いわけでもない。
 しかし色々なものが拗れていく様が如実に見て取れる。中学生の頃、若きウェルテルの悩みだかを読んだときに、冒頭のあたりで『人が悪意でもっていざこざになることはまれだ。むしろ、誤解が元でもつれる事が多い』という感じの事が書かれていて少年心になるほどと頷いたのを覚えている。
 そうなのだ。人間は善良とまではいかなくとも、衣食住揃っている限りはそれほど悪しき事を考える人間は多くない。NHKスペシャルでやっていた人の進化でも、協調することが進化の過程で深く刻みついている種族なのである。
 しかしそれが通用するのは、あくまで隣人同士、分かり合える者同士に限られる。知らない相手、それも一方一方に強い劣等感を持っていると、その妄想だけがエスカレーションして篭り成長してしまう。実感が伴う出来事であれば解決のしようもあるが、相手が妄想ならばその根源を退治しようがないのだ。
 それは現実においても同様で、例えば韓国なんかがそういう例だろう。彼らは植民地支配されたという劣等感の赴くまま、日本という抽象的存在への異常なまでの被害者意識を育ててしまい、戦後67年経った今も賠償しろ謝罪しろと喚き続けてしまっている。

 話が大分逸れてしまったが、本作での救世群も似た立ち位置だ。
 最も、彼らの場合は現実の不都合もあり、誤解だけではなく明らかな悪意の介在もある上で、更に被害者意識を育ててしまっているから性質が悪い。1巻の通りにいけば悲惨な未来しか見えないわけだが、ああ彼らにも救いが欲しいなと思う感じでした。part2も読んでから本当の評価かなーと思うpart1で75点良作でー



2012年8月14日火曜日

天冥の標V: 羊と猿と百掬の銀河


続いてもう一冊




題名
 天冥の標V: 羊と猿と百掬の銀河
著者
 小川一水
ジャンル
 SF
評価
 80点 良作!

あらすじ
 この巻は大きく2つのストーリーに分かれている
 一つは3巻・4巻の時代の後で、小惑星で農業を営むタック・ヴァンディというおっさんの話。もう一つは話の大本である、ノルルスカインとミスチフという2つの情報生命体の馴れ初めから、オムニフロラという脅威の誕生とそれに伴う戦争のあらましが語られる。

 前者のストーリーはタック・ヴァンディの元に、地球の女性研究者が訪れる所から始まる。
 彼自身の秘密、娘の秘密、宇宙で農業することの難しさ。そしてレッドリート。幾つかの謎と共に、敵対するミスチフ達の目的が見えてきたりする。
 後者のストーリーは、遂に人類の歴史の影に隠れて戦っていた2つの種族?のたどってきた道のりが語られる。

感想
 前巻とは打って変わってマジメにSFをやっている巻。
 2つに別れてるストーリーは両者とも重要ではあるのだが、やはり目がいってしまうのはノルルスカインとミスチフの方だ。こちらでは遂に、天冥の標世界の裏で戦ってきた黒幕がどういう存在なのかが明らかになる。想像以上に、距離的にもスケール的にも大きかった争いの存在に、正直上手く風呂敷畳めるのかなぁと心配になったりしたが、全10巻と銘打たれた作品ならこのぐらいのスケールでもいいのかもしれない
 異星人をどう描くかというのは映画でも小説でも漫画でも頻出のテーマだが、天冥の標の場合は2つの姿、情報生命体と生態系そのもので描かれている。情報生命体は描き方が違うもののよくある形だけれども、生態系そのものというのはあまりないように思える。
 そして尚且つ、かなりの難敵だという事も伝わってくる。

 知性というのは適応力だ。人類がこの地球で圧倒的な覇者たる地位に登ってきたのも、その柔軟性によるところが大きい。アフリカのサバンナにいたころの人類は、せいぜいスタミナがある程度の雑食の大型生物に過ぎなかった。しかしそれが火を発明し、服を着るようになり、道具を造りだし、家を作るうちにありとあらゆる環境に適応し、あるいは農業に代表されるように環境そのものさえ変えるようになった。
 進化というプロセスが環境への適応である適者生存の法則で動いているわけだが、知性という対応プロセスは進化よりも遥かに遥かに早い。鳥が恐竜から空飛ぶ鳥へと進化した期間は6000万年近くかかっている。しかし人類は、ギリシャのイカロスの神話からほんの数千年たらずで空を飛ぶことに成功した。まさしく圧倒的な早さである。

 だが、この生態系全体を有するオムニフロラは知性による回答プロセスに頼らない。
 彼らはありとあらゆる生物・遺伝子・解決プロセスを有しており、ただ単に答えを出すだけなのだ。そしてそのリソースはどこまでも広がり続けている。知性より早い巨大な生態系、それをいかに退治するかがこの物語のキーになっているのだろう。農家のおっさんの話で会ったレッドリートでさえただ1種で、生態系を変えてしまった。いわんやそれが連続しているオムニフロラをば。
 まさしく絶望的な戦いであり、ノルルスカインは正直もう勝てると信じていないような節さえある。

 そして、オムニフロラ=ミスチフの存在がわかってくると、何もかもが疑わしくなってくるのが常。ロイズ・スカイシー・救世群とあらゆるものが怪しさを増してくる。
 感想が長くなったので今日はここらへんにしておこう。暇があったら追加で、少しずつ物語の靄が晴れてきたのがたまらなく楽しかったので80点 良作!

天冥の標IV: 機械じかけの子息たち


 今日はもう一つ以上感想を書こうと思うけど、その前に天冥の標シリーズの感想を書き終えたほうがいいだろうなー。




題名
 天冥の標IV: 機械じかけの子息たち
著者
 小川一水
ジャンル
 SF・エロ小説
評価
 60点 佳作

あらすじ
 前作Ⅲの舞台のちょっと後ぐらい。
 救世群の少年(今でいうエイズ持ちみたいな)が偉大なるエロ親父によって作られた、ダッチワイフロボットの集まる娼館におとずれる話。ロボットと一緒にセックスの極意を見つけるために試行錯誤していく

感想
 あらすじは少し書きすぎたかもしれないが、大体こんな感じであってると思う。っていうかこれ単体で読めば特に序盤はこのあらすじまんま。後半ぐらいから、偉大なエロオヤジこと師父の謎やロボット軍団、あるいはダダーの痕跡が見えてきたりする。
 しかし、たぶんこの巻が言いたいのは次の巻遂に出てくるミスチフによる融合の気持ち悪さなのだろう。
 分かり合う事、そして交流することと、同化することは全く別の事。異文化・異種族、異なるからこそ面白いのであって、同化してしまえばその面白みはなくなってしまう。うーん確かにごもっともだ。後、初めてが一番気持ちいいって事でいいのだろうか。ファーストコンタクト。まあそういう側面は誰しもあるよね、慣れるとマンネリ的な。どんな面白い小説も、二度三度読めばつまらなくなるし。書いていて思ったが、グローバル化の皮肉でもあるのかなぁ。
 正直感想書いていても何を書いてるのか良くわからなくなってきたが、かといってもう一度読みなおすきにもならない。天冥の標が終わりに近づいてきたときに、今度はじっくり読もうと思う。とにかく何か少し痛々しいエロ小説に思えたので60点・佳作!





2012年8月13日月曜日

天冥の標 3 アウレーリア一統

世間のお休み雰囲気に流されてダレてるなぁ(言い訳。気を引き締めないと
今日はダラダラと三冊本を読んでしまった。感想は明日にでも纏めて
ダラダラと読むのも楽しいのだけれど、いつか書いた通りテーマを決めて何か読もうかなぁ



名前
 天冥の標 3 アウレーリア一統
著者
 小川一水
ジャンル
 SF
評価
 75点 良作

あらすじ
 Ⅱの舞台から数百年。冥王斑と呼ばれたウイルスのパンデミックやらあったものの、無事太陽系への宇宙進出に成功した時代の話。
 時はまさに海賊ならぬ宙族時代。小惑星圏が経済の実権を握る中、ノイジーラント大主教国では肉体改造により真空に適応した《酸素いらず》の国だった。
 海賊狩りの任 にあたる強襲砲艦エスレルのゴスロリ艦長サー・アダムス・アウレーリアは、小惑星エウレカ に暮らす救世群の人々と出会う。 謎の戦艦ドロテア・ワットに繋がる報告書を奪われたと いう彼らの依頼で、アダムスらは海賊の行方を追うことになる。
 少しずつ歴史の影に隠れてきたミスチフが姿を現してくることになる。

感想
 三作目にして一番SFらしい作品かもしれない。
 だが、何か少し設定が無理矢理な気がした。主人公のゴスロリ姿の艦長も、ホモ・レズ放題なノイジーラントの設定も、被害がやべーから宇宙空間での威力兵器の使用禁止も、自然な設定というよりは物語を構成するための無理矢理な流れに見えてしまった。
 とはいえⅠで出てきた酸素いらず(アンチオックス)の連中が出てきたり、ドロテア・ワットでの一悶着、前巻で生まれた救世群のその後が描かれてたりと少しずつ物語が見えてくるのは楽しい。またロイズ非分極保険会社の設定なんかは秀逸だと思った。
 確かに、保険会社というのは特別な存在かもしれない。
 軍隊なら戦争が起きたときに活躍するし、病院も病気になった人がでたときに活躍する。消防隊だって火事が起きたときに活動するけども、保険会社は違う。保険会社は何かを未然に防ぐ事が利益に繋がる。だって保険料払いたくないから。そういう連中が巨大な勢力を構築すれば、世の中を安定させる方向のバイアス、つまり世界警察なるものに一番近いという設定はしっくりときた。
 まぁこの天冥の標におけるロイズは、そう単純な存在ではないようだけれども。
 内容自体は面白く、少しずつ解き明かされていく感じはよかったけれども、何だか腑に落ちない点があったので75点。良作!



2012年8月12日日曜日

天冥の標 2 救世群

昨日に引き続き




題名
 天冥の標 2 救世群
著者
 小川一水
ジャンル
 SF、ウイルスパニック
評価
 90点、名作!

あらすじ
 舞台は現代。日本で医者をやっている主人公は、かつての仲間から太平洋上に浮かぶ島で疫病のエピデミックが起きたときき急遽向かう事に。彼はそこでこの疫病の厄介な性質を知ると共に一人の少女をたすけることになる。
 しかしこの疫病の影には大きな悪意が潜んでいて

感想
 純粋に、疫病が蔓延しパニックに陥りつつも医者達が奮闘する、疫病パニック小説としてもよくできている作品だと思う。シリーズ中唯一の現代を舞台にしてるとあって、他の作品よりとっつきやすく、謎が謎を読んだ1巻はプロローグ的な立ち位置。こちらが真の1巻とでもいうべき作品だろう。
 この話も謎が幾つも紛れているが、1巻で出てきた勢力のうちの2つの由来。救世群とリエゾンドクターの起源が分かることになる。
 しかしそれよりも、この疫病の原因は実は宇宙からの悪意とも言える存在だという事が分かったり、それに対抗する存在も地球にいることが分かったりという、シリーズ全体の軸足が見えてくるのが大きい。更に後の巻である5巻ぐらいから振り返ると、成る程ー!と思えるのも美味しかった
 テンポよく進む上に、ここから現実と別れて天冥の標世界へと進んでいくという標みたいな巻。たぶん今のところこの巻が一番出来がいいので90点!名作



2012年8月11日土曜日

天冥の標


時砂の王と同じ作者の本。全10巻と最初に銘打たれていて
今は、1巻が上下、2巻、3巻、4巻、5巻、6巻part1まで出てる。もうすぐpart2が出るので後2冊なのかな?流石に10巻まではないと思うけども
日本では滅多にないスケールの大きなSF。まずは1巻から

自分でも読んでて頭がこんがらがるのでそのうちネタバレ全開設定を纏めたいなぁ

 

題名
 天冥の標 1 上下
著者
 小川一水
ジャンル
 SF
評価
 70点 良作

あらすじ
 長いし分かり難いのでシリーズ全体と2つに分ける

<天冥の標>シリーズの解説
 時系列で並べるとこんな感じ(5巻)→→→2巻→3巻→4巻→5巻→6巻→→→1巻上下
 なので正直1巻を読んだだけだとちんぷんかんぷんというか、謎が多すぎて意味不明になる。そうはいってもやはり物語の構成として1から読み進めないと、少しずつ紐解かれていく謎についていけないだろう。
 肝心の世界観を説明すると完全にネタバレになるが、簡単に説明すると銀河規模の戦争に巻き込まれてしまった人類のお話(なのかなー?)
 時系列凖に並べたものの、SF的スケールで物語が進むので数百年程度隔ててるのも珍しくない。そのため同じ登場人物が出ることはほぼないが、血のつながりがあったりするのは少しにんまりしてしまう

<天冥の標1>
 1と銘打たれてはいるものの、既刊の中では一番遠未来に当たる作品。
 物語の始まりは、惑星ハーブCに植民した人類の中で統治機構に反発する一族の住まうセナーナという港町で始まる。そこで医者をしていたセアキという男は、あるとき奇妙な伝染病に出くわして、その発生源を調べていく内にイサリという奇怪な生物に遭遇することになる。
 謎が謎を呼ぶ第一作で、圧政を行う領主への反乱の最中もこのハーブCと呼ばれる植民地が余りに謎にみちていることが次々と明らかになっていき、そして最後は……

感想
 まさに謎に塗れているという印象なのが本作。後々説明されることになる固有名詞が満載で、少し速読気味で読んだのもあって2度3度読むうちに新たな発見があった。
 物語の展開としては、圧政を行う領主 VS 反旗を翻す地方勢力という構図があり、そこを主人公の医者のセアキや親友でセナーナの有力一族の息子などが駆けまわるのだが、そこで見えるのは変に現実を意識させる部分と異端な部分だ。後々読み返してみると、それらが上手く扱われているのだが、例えば電気羊なんかは初見では単なる小道具なのか伏線の一部なのかは理解できなかった。
 大きな物語の導入部として、幾つもの謎や伏線を仕込んだのは面白かったけれども、単体のストーリーとしては非常に消化不足であり、展開自体も駆け足で何が何だか分からないうちに終わってしまったというのが感想。良作どまりの70点